『普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方』書評

投資って、結局何から始めたらいいの?
そんなふうに感じたことがある人は多いと思います。
自分もその一人でした。

SNSやYouTubeでは「FIRE」「億り人」「仮想通貨で爆益」なんて言葉が飛び交い、
正直、どれが本当に信じていい情報なのか分からなくなっていました。

そんなときに出会ったのが、Hayato Itoさんの『普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方』という本でした。

この本は、

資産運用は趣味じゃない。
あくまで「生活を安定させるための手段」だ。
という、ごくまっとうで落ち着いたスタンスに貫かれています。

  • 資産運用に興味はあるけど、何をすればいいか分からない
  • 銀行に預けっぱなしで「これでいいのか」とモヤモヤしている
  • 難しいことはしたくないし、時間も使いたくない

そんな“普通の人”が、自分のペースで資産を守り、育てていく方法が書かれています。

自分にとってもこの本は、投資に向き合う考え方を整理し、今の運用スタイル(オルカン積立+生活防衛資金)を固める大きなきっかけになりました。

この記事では、本書の要点と、自分がどんなふうに実践に落とし込んだかをまとめていきます。

目次

本の概要

『普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方』は、資産運用についての“正解”を明確に提示してくれる一冊です。

この本の構成は以下の通り、非常にわかりやすく整理されています。

  • 第1章:結論編
     → 最初に「こうすればいい」という答えがはっきり提示されます。
      曖昧な表現を避け、「○○しなさい」と断言してくれるのが特徴です。
  • 第2章:理論編
     → なぜその結論が導かれるのかを、数式やグラフを用いてしっかりと説明。
      難しすぎないけれど、内容は本格的で、「納得できる投資理論」がベースにあります。
  • 第3章:Q&A編
     → 「今は高値だから暴落時に買おう!」「インデックス投資よりも個別株投資の方が大きいリターンがありますか?」「S&P500よりオルカンがいいのか?」「レバレッジ型商品はどうでしょうか?」など、
      SNSで話題になりがちな疑問に、ロジックでスパッと答えてくれる構成です。

この構成のおかげで、

  • 結局どうしたらいいか知りたい
  • 理由もちゃんと理解して納得したい
  • 現実的な疑問に答えてくれると助かる

という“普通の人”にとって、非常に理解しやすく、実行に移しやすい内容になっています。

印象に残ったポイント

資産運用の目的は「人生の土台づくり」

資産運用は趣味ではない。あくまで、生活を安定させるための手段である。

というスタンスが一貫しており、ブレません。

その上で、保険や生活防衛資金、家計の把握など「攻めに出る前の守り」を最初に固める重要性も強調されます。

具体的な3人の事例が「自分ごと化」しやすい

Aさん(社会人8年目)、Bさん(2年目)、Cさん(年金生活)それぞれのケースに応じた、

  • リスク許容度の測り方
  • 一括投資と積立の割合
  • NISA/iDeCoの使い方

が明示されており、「自分ならこのパターンかな」とすぐ想像できる構成になっています。

市場平均が最強である理由に納得

  • 市場平均は“ただの平均”ではない。
  • 過去の膨大なデータと理論(CAPM)に裏打ちされた、最も優れた分散投資の方法。
  • 「KISSの原則(Keep It Simple, Stupid)」を体現している。

だからこそ、迷ったらオルカン(全世界株)でOKという結論も腹落ちしました。

リスクとリターンの”中央値”を見る重要性

  • 「期待リターン」よりも「リターンの中央値」の方が、実際の成果に近い。
  • リスクが高いほど中央値は下がりやすくなる。
  • だからリスクを無理に取りすぎない、シンプルな運用が大事。

これは今の自分のオルカン90%・変動国債10%という構成にも合致します。

ドルコスト平均法の“過大評価”に注意

  • ドルコスト平均法はマーケットタイミングを計るギャンブル。
  • ドルコスト平均法と積立の違い。
  • 口数・株数のトリックに惑わされない。

この本は巷で推奨されている「ドルコスト平均法」について否定的です。
資産運用のリターンは「出来るだけ大きな資産」を「出来るだけ長い年数」を「リスク許容度の範囲内」で市場に置いておくことで決定されます。
なので投資できる現金があるのであれば今すぐ一括投資した方が合理的です。

サラリーマンは給料が入って
1年に12回「一括投資」してることと
同じなんだな!

自分の実践と重なる点

自分は「生活防衛資金500万」「オルカン90%/変動10年国債10%」という形で運用しています。
この本でも語られているアセットアロケーションを整えることを大事にしています。
年に1度リバランスを正月に実施し、このアセットアロケーションが崩れないようにしています。

ボーナス等で余剰資金が発生した場合は、ドルコスト平均法で少しずつ市場にお金を入れるのではなく、出来るだけ早く市場に投入して長い時間運用するようにしています。

自分が投資してきた中で様々な投資法が流行り、廃っていきました。
「レバレッジ型」「高配当投資」「NASDAQ」等々。
これらに目移りせずにブレずに投資できてるのは加重平均全世界インデックスファンドの「オールカントリー」が最も効率的な投資だからです。

この考え方を確立できているのもこの本のおかげです。

この本をおすすめしたい人

  • 投資に興味はあるが、何から始めたらいいか分からない
  • 難しいことは抜きで、現実的に”失敗しにくい方法”を知りたい
  • 生活を安定させながら、少しずつ資産を増やしていきたい
  • 配当株・レバレッジ・仮想通貨に振り回されて疲れてしまった

そんな“普通の人”にとって、これほど親切な一冊はなかなか無いと思います。

まとめ

投資をしていると、「自分のやり方はこれでいいのか?」と不安になる瞬間があります。

そんなときに本書を読むと、

  • ちゃんと理論に基づいていて
  • 無理なく続けられて
  • 過去の実績とも整合性がある

という”安心感”を与えてくれます。

99点を取る方法を、シンプルに、ブレずに実行するための「指針」として、これからも折に触れて読み返したい一冊です。

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この記事を書いた人

2児のパパで、筋トレ歴10年以上。
工場勤務の傍ら、家族と趣味の両立を目指してブログで副収入に挑戦中!
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