投資を始めようと思ったとき、まず自分がぶつかったのが「結局、何に投資すればいいのか分からない」という壁でした。
米国株がいい?日本株?それとも仮想通貨?FXが儲かる?
調べれば調べるほど、いろんな情報が出てきて、どれも正しそうに見えてしまう。
そんな迷いの中で出会ったのが、水瀬ケンイチさんの『お金は寝かせて増やしなさい』という一冊でした。
この本を読んで、自分の投資に対する考え方が大きく変わりました。
「難しいことは考えなくていい」「インデックス投資でいい」「ただ積み立てて、寝かせておけばいい」――そう背中を押してくれた本です。
この記事では、自分がこの本から何を学び、実際にどんな投資をしているのかをご紹介します。
投資初心者の方や、迷いがある方にこそ読んでもらいたい内容です。
本の概要(ざっくり要約)

『お金は寝かせて増やしなさい』は、投資初心者に向けて「インデックス投資」を勧める実用書です。
特徴的なのは、そのシンプルさ。
難しい経済理論やチャート分析は一切なし。
書かれているのは、
- 毎月、決まった額を
- インデックスファンドに積み立てて
- あとは何もしない(寝かせる)
という、「ほったらかし投資」のスタイルです。
筆者の水瀬さん自身も、長年このスタイルを実践しており、実体験ベースで「初心者でも続けられる投資」を解説してくれます。
具体的には、以下の3つが大切なポイントとして繰り返し登場します。
- 長期投資
-
株式市場は短期的には上下するが、長期的には成長するという前提。
- 分散投資
-
世界中の株式に幅広く分散することで、リスクを抑える。
- 低コスト
-
運用コスト(信託報酬)が安いインデックスファンドを選ぶことが重要。
印象に残ったポイント

『お金は寝かせて増やしなさい』の中で、特に自分の考え方に影響を与えたのが、「リスク許容度」と「生活防衛資金の重要性」についての考え方でした。
リスク許容度を知る
「インデックス投資においていちばん大切なことは、『自分のリスク許容度を知ること』だと思っています。」
「リスク許容度は人それぞれ違うので、最大限、想像力を働かせて把握してみてください。」
この言葉は、自分がオルカンに投資するうえで、どれくらいのリスクなら冷静でいられるか?
どんな相場状況でも「夜ぐっすり眠れるか?」という感覚を大切にしよう、と思わせてくれました。
生活防衛資金の力
「100年に一度と言われた世界金融危機のときでさえ、私がなに食わぬ顔で夜ぐっすり眠れたのは、たっぷりと確保してあった生活防衛資金のおかげだと思います。」
この一節を読んで、自分も生活防衛資金500万円を目標にした大きなきっかけになりました。
投資をしているからこそ、生活資金が盤石であることが精神的な安心感に直結する、という感覚がとても腑に落ちました。

コロナショックやトランプショックの時も
全然平気だった!
分散とリバランスの重要性
「株式クラスと債券クラスという値動きが違うアセットクラスを組み合わせることで、分散効果が働き、あまり期待リターンを下げずにリスクを効率的に下げることができます。」
「年に1回だけ、リバランスをやった方がいい」
という部分も非常に実践的でした。
自分も現在は年1回のリバランスを行うスタイルを採用しています。
これによって、資産配分のバランスが崩れすぎるのを防ぎ、リスクを一定に保つ意識が持てるようになりました。
このように、本書に出会ったことで投資に対する不安がかなり軽くなり、「ブレずに続ける」という土台を作ることができました。



株式9割:債券1割で年1回のリバランスをやってるよ!
自分の実践とリンクしていること
自分が現在行っている投資も、この本の影響を強く受けています。
具体的には、「オルカン(全世界株式)」を毎月、自動で積み立てて、あとは放置。
このシンプルな運用スタイルをベースにしています。
投資に時間をかけすぎると、日常の生活や仕事、家族との時間に支障が出てしまう。
商品を選ぶ労力、チャートを見る時間、これらもコストだと考えています。
だからこそ、「手間をかけずに、でも理論的に納得できる方法」を探していた自分にとって、この“寝かせて増やす”という考え方はピッタリでした。
実際に始めてみると、
- 日々の値動きに振り回されない
- 他の金融商品を比較検討しすぎて迷うこともない
- 何より、投資を「続けること」がストレスなくできている
これが、自分にとっての最大のメリットだと感じています。


こんな人におすすめ


『お金は寝かせて増やしなさい』は、こんな方におすすめできる一冊です。
- これから投資を始めたいけれど、何から手を付けてよいかわからない人
- 投資=短期売買・チャートを見るもの、と思っている人
- 忙しくて投資に多くの時間を割けない人(特に子育て世代・共働き家庭)
- 資産運用に不安を感じているが、心理的に安定して投資を続けたい人
自分自身、仕事・家庭・育児のバランスを取りながら資産形成をしたいと考えている中で、
この「寝かせて増やす」というシンプルな考え方はとても実践的だと感じました。
まとめ
投資に対して「何をすれば正解かわからない」という迷いがあった頃、
この『お金は寝かせて増やしなさい』は自分に明確な軸を与えてくれた一冊です。
- 市場平均を狙うインデックス投資でいい
- 長期・分散・低コストの3原則を守る
- リスク許容度と生活防衛資金を大切にする
- あとは「寝かせて」おけばよい
というシンプルな方針は、忙しい生活の中でも無理なく続けられる投資スタイルを作るうえでとても参考になりました。
これから資産運用を考えている方はもちろん、
「自分の投資方針をもう一度整理したい」という方にもおすすめの一冊です。


改訂版 お金は寝かせて増やしなさい [ 水瀬 ケンイチ ]
コメント