糖質制限は悪!筋肥大の仕組みから徹底解説

「痩せたいなら糖質を抜け」
そんな言葉を一度は聞いたことがあるかもしれません。
たしかに糖質制限は一時的に体重が落ちやすく、見た目にも変化が出やすい食事法です。

でも、それが“筋肉をつけたい人”にとって本当に正解なのでしょうか?

この記事では、筋トレ歴10年以上の僕が、筋肥大のメカニズムを軸に、「なぜ糖質を敵視すべきではないのか?」を分かりやすく解説します。
なお、僕自身は極端な糖質制限をした経験はありませんが、日々のトレーニングと体づくりの中で、糖質の重要性を痛感している1人です。

目次

筋肥大のメカニズムを知ろう

糖質が必要な理由はここにある

筋肉を大きくするには、以下の3ステップを理解することが重要です。

1.筋繊維に負荷をかけて損傷させる

まず必要なのはトレーニングによる刺激です。
高重量のベンチプレス、スクワットなどのコンパウンド種目で筋繊維を壊すことで、体は「修復しよう」という反応を起こします。

筋繊維を壊すとは?
筋トレで「筋肉を壊す」と言うのは、実際には筋繊維(筋細胞)に微細な損傷が起こることを意味します。
医学的に言うと、筋原線維に小さな断裂やダメージが入る状態です。
・ベンチプレスで限界まで胸を追い込む
・スクワットで足がガクガクになるまでやる
こうしたトレーニングでは、筋肉の中の細かな構造(アクチン・ミオシンといったフィラメント)に、小さな裂け目や損傷が起こります。

体はこの損傷を察知すると、
「次はもっと強くしよう」として、より太く・強い筋肉を再構築しようと働きます。
つまり、筋繊維を“あえて壊す”ことで、成長スイッチが入るという仕組みです。

2.十分な栄養と休養で「回復」させる

筋肉はトレーニング中ではなく休んでいるときに育ちます
ここで重要になるのが、タンパク質と糖質の摂取です。

タンパク質は筋肉の材料になりますが、それだけでは不十分。
糖質を摂ることで、血糖値が上昇 → インスリンが分泌されます。
このインスリンには栄養を細胞に運ぶ役割があり、筋肉にアミノ酸を送り届けるサポート役を果たします。

また、糖質は筋肉内にグリコーゲンとして蓄えられ、回復と次のトレーニングのエネルギー源になります。

3.超回復によって「前より太くなる」

しっかり休養と栄養をとることで、筋肉はトレーニング前より太く・強くなる、いわゆる超回復が起きます。
このサイクルを繰り返すことで筋肥大が進んでいきます。

しかし、ここで糖質が不足していると…

  • 筋グリコーゲンが不足してトレーニングのパフォーマンスが低下
  • インスリンの分泌が抑えられ、筋肉への栄養補給が滞る
  • 筋分解(カタボリック)に傾きやすくなる

結果として、「トレーニングしても筋肉が育たない…」という悪循環に陥ってしまいます。

糖質制限で筋肥大が止まる理由

~エネルギーも栄養輸送もストップする~

筋肥大のためには、「壊す・回復する・太くなる」という流れが必要です。
その中で、糖質(炭水化物)は回復と成長を助ける最重要栄養素の1つです。

それを制限してしまうと、以下のような影響が出てきます。

1. エネルギー不足でトレーニングの質が下がる

筋トレに使われる主なエネルギー源は、筋肉内に蓄えられた筋グリコーゲン(糖質)です。
糖質が足りないと、筋グリコーゲンが枯渇し、以下のような症状が起きます。

  • 挙げられる重量が下がる
  • 回数がこなせなくなる
  • パンプしない
  • 集中力が続かない

つまり、「壊す」ステップのクオリティが下がる=筋肥大のスタート地点からつまずくことになります。

2. インスリンの分泌が減って、栄養が筋肉に届かない

糖質を摂ると血糖値が上がり、それに反応してインスリンというホルモンが分泌されます。
このインスリンは「栄養を細胞に送り込む役目」を担っています。
特に筋トレ後は、筋肉が栄養を欲しがっているゴールデンタイム

ここで糖質を摂ってインスリンを出すことで、

  • アミノ酸(タンパク質)を筋肉に届ける
  • 筋グリコーゲンを再び貯蔵する

といった「回復→成長」の流れが効率的に行えます。

糖質が不足すると、インスリンも出にくくなり、栄養が筋肉に届かない→成長しないとなってしまいます。

3. 糖質が足りないと「筋肉が分解されやすくなる」

人間の体は、エネルギーが足りないと、筋肉を分解してアミノ酸をエネルギー源に変える働きがあります。
これを「カタボリック状態」と言い、まさに筋トレの敵

糖質をしっかり摂ることで、体は筋肉を守りながらエネルギーを供給できるようになります。

まとめ

糖質制限によって起こるのは…

糖質不足で起きること筋肥大に与える影響
トレーニングの質が落ちる筋繊維を壊せない → 成長スイッチが入らない
インスリン分泌が弱まる栄養が筋肉に届かない
カタボリック状態に傾く筋肉が分解される可能性あり

筋肉をつけたい人にとって、糖質は「敵」ではなく「強い味方」です

糖質を味方につけるとトレーニングが変わる

僕自身、これまで糖質制限をしたことはありません。
それは、筋トレのパフォーマンスと回復に糖質が重要だと体感しているからです。

トレ前は糖質補給でエンジン全開

いつものルーティンは、

  • おにぎり
  • バナナ
  • 大福

このどれか1つ食べています。
糖質をしっかり摂っておくと、重量や集中力の落ち込みが防げると実感しています。
パンプ感も強くなり、血管も浮き上がり、トレ中のモチベーションもアップします。

ケトジェニックダイエットの落とし穴

「糖質を断って脂質で回す」ケトジェニックダイエットは、確かに減量効果が高いと言われています。
でも、その代償として…

  • 筋グリコーゲンが枯渇 → トレーニングの出力が落ちる
  • インスリンが出ない → 筋肉への栄養補給が遅れる
  • 脂質代謝が安定するまで時間がかかる → パフォーマンスの波が激しい

つまり、筋肉をつけたい人には“遠回り”な方法です。

僕の考えとしては、

  • 減量重視ならケトも一つの手段
  • でも筋肉をつけたいなら、糖質はしっかり摂るべき

というスタンスです。
あえて制限する必要はない。使い方次第で最高の味方になるのが糖質だと思っています。

筋肥大を加速させる糖質の取り方

~タイミング・種類・量を押さえればOK~

糖質は“敵”ではなく、正しく使えば筋肉の成長を加速させる武器になります。
ここでは、僕が実際に行っている糖質の摂り方やおすすめを紹介します。


1. トレーニング前:エネルギーをチャージするタイミング

目安:30〜90分前に中~高GIの糖質を摂取

  • バナナ、白米(おにぎり)、大福、 など
  • 少量の塩分も一緒に摂ると、水分保持&パンプ感が強まりやすい

糖質を摂っておくことで、集中力・持久力・パワーが最大限に引き出せます

2. トレーニング中:水分とエネルギーを両方補給

僕がいつも飲んでいるのは粉ポカリ(ポカリスエットパウダー)

  • 汗で失われる電解質も補えて、味も飲みやすい
  • 必要に応じてマルトデキストリンを混ぜればカーボ補給もできる

粉ポカリにマルトデキストリンを追加すれば、簡易カーボドリンクとして優秀です。

3. トレーニング後:糖質+タンパク質で超回復スイッチON

目安:30分以内に糖質+タンパク質を摂る

  • プロテイン+マルトデキストリン+クレアチン

糖質がインスリンの分泌を促進し、タンパク質の吸収を助け、筋肉の修復をサポートします。
トレ後にはプロテインと一緒にクレアチンも摂っています。
最大筋力やパンプ感を高め、より強い刺激を筋肉に与えやすくなるので、糖質との組み合わせはまさに“筋肥大コンビ”です。

トレーニング後に食事をする際は、プロテインとマルトデキストリンは摂取していません。
摂取した後、食事となるとお腹がすぐにいっぱいになりやすい為です。
リアルフードで糖質とタンパク質を摂取した方が良いと考えています。
プロテインはあくまで足りない分を補うサプリメントです。

3. 日常:脂肪を増やさないために「GI値」を意識する

日常的に摂る糖質は、低GI食品(血糖値が緩やかに上がる食品)がおすすめです。

  • 玄米
  • そば
  • オートミール
  • さつまいも
  • 全粒粉パンなど

これらはインスリンの急上昇を防ぎ、余分な脂肪として蓄積されにくいのが特徴です。
血糖値が急上昇すると、体は「これは使い切れない」と判断して、脂肪としてストックしようとします。
逆に、ゆっくり上がることで血糖値が安定 → 脂肪がつきにくく、エネルギーとして有効活用されやすいというわけです。

とはいえ、僕自身も家族と一緒に食事をしているので、
「今日から玄米オンリー」「オートミール生活突入!」なんてことはしていません。

基本は白米中心です。

でもそれで全く問題ないと思っています。
大事なのは「糖質の種類」よりも、食べるタイミングや量、そして継続性

無理に食事を変えるより、家族と楽しく食べながら、
トレ前・トレ後などのタイミングで糖質をうまくコントロールすることを意識しています。

糖質制限は筋肥大において”最悪の選択肢”かもしれない

糖質は、ただの“炭水化物”ではありません。
筋トレをする僕らにとっては、筋肉の材料を運び、動かすためのエネルギーそのものです。

糖質をカットすると…

  • トレーニングの出力が下がる
  • 筋肉がうまく回復しない
  • モチベーションも下がる

つまり、筋肉を育てる「土台」が崩れてしまいます。
特に筋肥大を目指すなら、糖質はむしろ“積極的に摂るべき”栄養素です。

糖質を「悪者」にするのではなく、目的やタイミングに合わせて味方につける
それが、僕が10年以上筋トレを続けてきて出した答えです。

  • トレ前の糖質補給で力を出し切る
  • トレ後の糖質+プロテインで回復を促す
  • 日常は低GI食品で体脂肪を抑える
  • 水分補給と一緒にカーボを摂る(粉ポカリ+マルトデキストリン)

このシンプルなルールだけで、筋肉づくりはずっとラクになります

最後に伝えたいこと

糖質=太る
糖質=悪

…そんな単純な話ではありません。

糖質は、使い方次第で筋肉の味方にも敵にもなる
だったら、うまく使ってやればいい。

筋肉は裏切らない。糖質も裏切らない。

だから僕は今日も、おにぎりとバナナを食べてジムへ向かいます。

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この記事を書いた人

2児のパパで、筋トレ歴10年以上。
工場勤務の傍ら、家族と趣味の両立を目指してブログで副収入に挑戦中!
目標は、大型バイクを家族に応援されながら買うこと🏍️
筋トレ・副業・家族のリアルを、全力で発信しています!

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